腐女子のCP決定について一考

私はいわゆる腐女子だ。男の子同士のでかい感情のぶつかり合いが好きで、その過程で恋愛になったり恋愛ではなくても肉体関係が生まれたり、ハッピーエンドでもバッドエンドでも、とにかくでかい感情をぶつけあうところを妄想するのが好きだ。

 

それよりも根底に、「原作の関係性が好き」というのがある。なので私は腐女子的な妄想をするとき、あくまで原作の関係性を下敷きにした上で、「その2人が恋愛や肉体関係に発展するif」というフィルターをのせて、いわゆる”推しCP””自CP”かどうかを判断します。

なので、あくまで「勝手にそういうifフィルターをのせている」ことは常々忘れないようにしていて、真面目に作品を考察したり評価したり誰かにお勧めする時には極力フィルターを排除して語ります。

恋愛感情や肉体関係については原作中で明確に言及されるまではどんな妄想の可能性もあり得て、同時にどんな妄想も妄想でしかない、というスタンス。これは男同士でも女同士でも男と女でも、そういう風に捉えています。

 

とある女性向けアプリゲームに関して、「私にはストーリー上ではAB寄りに書かれているように見えるんですけど、どうしてあなたはBA(もしくはAC)なのですか?」というような匿名メッセージがTwitterを賑わせているのを見かけて、"推しCP"とかの決定法っていろいろあるんだなーて思った次第。

ちなみに私は件のメッセージだとBAのCPが好きで、上記のようなCP判断法をしているので、「私もストーリーを読んだ上でこれはBAって思ったんですが……」という感想を抱いたりした。

 

例えば(これは上記件のメッセージでのCPとは切り離して考えています)AとBが上司と部下で、Aは余裕綽々オトナの魅力、Bはいつでも必死に食らいついていこうとしている系で、2人はお互い助け合って時にぶつかってプロジェクトを動かしたりします。というストーリーがあったとして。これでABかBAか?というのに関しては、それこそ”性癖による”部分なんだと思います。どっちの方がより萌えるか。私的にはBAの方が萌えます。

 

この例だと属性をかなり簡略化して書いているので”解釈違い”が起きようがないのですが(この場合のCPの違いは”解釈違い”ではなく”性癖の相違”だと思います)、これがストーリーなどの流れでキャラが描かれると、読者①は「Aは圧倒的余裕綽々オトナの魅力、Bはちょっとひねたとこのある必死に食らいつく系」だと解釈するかもしれませんが読者②は「Aは余裕綽々のように見えて実はコンプレックスを抱えて取り繕ってる、Bは必死に食らいつく系めちゃくちゃまっすぐ素直な光属性」とか解釈するかもしれません。微妙なモノかも知れませんがキャラに関して解釈違いが生まれてる。もし読者②の解釈だと、私はABかもしれません。なぜなら「精神的に余裕がない攻めをよしよしする受け」となるCPが”性癖”なので。

 

ストーリーからキャラを読み取るとき、読者ひとりひとり違う読み方をしてしまうのはあたりまえで、仕方のないことだと思います。もし「読者に勘違いされた」と怒る作者がいたとしたら、それはその作者の筆力が足りないのだと思うことにしている。だってされたい読まれ方があるならそのように誘導するのがテクニックでしょ。だから、解釈違いなひとに「間違ってます!」って言いに行くのってちょっとお門違いかなぁ、って。「どうしてそういう風に読んだの?」は気の置けない仲だとすごい楽しい話題だと思います。ただそれを匿名メッセージで送ったりすると喧嘩売ってんのか煽りなのか?って思うのもわかりみが深すぎるのであんまり気軽に送んない方がいいと思う……。

そして解釈は一致しているのにCPが一致しない場合、それはもはや性癖の違いで、きっと今までの来歴や感情の色々が違うことから来ているので、多分どうしようもない部分じゃないかな。それぞれの場所で生きよう。でも解釈は合うからCP関係ない話はめっちゃしたいね。フィルターはおいといてお友達になりたい。

 

「解釈違い」と「性癖の違い」って別だよね、どっちの違いにしても「どうしてそっちなの?」って、面白いけどお互いどれだけ信頼関係があるかも影響してくる話題だよね…。という感じの一考でした。